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2020/09/20 発表@哲学塾カント「哲学対話とは何か」ソクラテス、プラトン、アリストテレスの場合

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哲学対話とは何か

ソクラテス、プラトン、アリストテレスの場合

要旨

 ソクラテスが街角で実践した対話活動、プラトンがディアレクティケーと呼んだ哲学固有の手法、アリストテレスが取り集めた言論と探究の論理法則。アテナイの三人の哲学者のうちに問いと答えの輪郭を描き出すことで哲学対話を巡る問いを立てるとともに、哲学の歴史を対話の相のもとでみる試みの事始としてみたい。
 また、対話とは問いと答えである、哲学対話とは純粋な問いと答えである、という簡潔かつ決定的な答えを示すことにより、これまでに費やされてきた対話や哲学対話についての無駄なお喋りと権威ある言説を一掃する。

目次

1 序
1.1 端的に「哲学対話とは何か」
1.1.1 哲学対話とは何か、には多くの答えがありえ、多くを含む問いである
1.1.2 哲学とは何か+対話とは何か
1.1.3 「哲学+対話」とは何か
1.2 哲学の歴史の「哲学対話とは何か」
1.3 哲学の歴史は対話である
1.3.1 問答の連鎖によって哲学の歴史は成り立っていないか
1.3.2 哲学の始まりの時期の三人の間に対話が成り立っていないか
2 ソクラテス
2.1 対話活動を通じて問いかけたソクラテス
2.2 対話活動は神託の問いに対する答えであった
2.2.1 神託に対するソクラテスの問い
2.2.2 神託に対するソクラテスの反駁の試み
2.2.3 神託に成り代わって無知を受け入れるかどうか問う
2.2.4 神託は、神こそが真に知者であるという答えも示している
3 プラトン
3.1 ソクラテスの刑死という不可解な謎
3.2 一問一答
3.2.1 現れを破棄して実在へと向かうこと
3.2.2 論駁されることが可能な一問一答
3.3 ディアレクティケー
3.3.1 専門知とは区別されるディアレクティケー
3.3.2 魂の目を洞窟から太陽へと向け変える
3.3.3 仮説を破棄して始原に至る
4 アリストテレス
4.0.1 ソクラテス、プラトンの振り返り
4.0.2 問答にはどのようなものがどれだけあるか
4.1 カテゴリー
4.1.1 カテゴリーは問いと答えに共通なものである
4.1.2 疑問の記号「?」やイントネーション
4.1.3 「組み合わせ」によってできるものは命題だけではない。問答もである。
4.2 弁証論
4.2.1 推論
4.2.2 論証と弁証の区別
4.2.3 詭弁家、弁証家、哲学者
4.2.4 真なる前提と真偽を度外視する前提の区別
4.2.5 ソクラテスを含むプラトンからアリストテレスまでの流れ
5 エレンコス
5.1 論駁の違い
5.1.1 ソクラテスの論駁
5.1.2 プラトンの論駁
5.1.3 アリストテレスの論駁
5.2 論駁の共通点
5.3 論駁は、無知により成立するという理由で、常識とはかけ離れている
6 振り返り
6.1 ソクラテス、プラトン、アリストテレスへの振り返り
6.1.1 愚直で幼稚な感度と洞察、子どもの哲学
6.1.2 歴史を通覧するなどの普通のことは何一つやっていない
6.1.3 歴史の順序通りに論じることになったのは問いと答えにこだわった結果である
6.1.4 問いとは何か

参考URL
http://gido.ph/

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